マルチキャストルーティングの状態確認
マルチキャストルーティングの状態を表示して確認する方法を説明します。
IPv4 - インターフェースのマルチキャスト情報の表示
show ip multicast interfaceコマンドでインターフェースのマルチキャスト情報を確認できます。
表示例を以下に示します。
# show ip multicast interface (1) (2) (3) Interface Name IP Address Multicast Routing --------------- ------------------ ------------------ vlan1 10.90.90.90/8 N/A Total Entries: 1
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | インターフェース名を表示します。 |
(2) | インターフェースのIPアドレスを表示します。 |
(3) | マルチキャスト情報を表示します。 |
IPv4 - マルチキャストルーティングテーブルの内容の表示
show ip mrouteコマンドでマルチキャストルーティングテーブルの設定内容を確認できます。
表示例を以下に示します。
# show ip mroute IP Multicast Routing Table Flags: S - PIM-SM, s - SSM Group, F - Register flag P - Pruned, R - (S, G) RPT-bit set, T - SPT-bit set Outgoing interface flags: W - Assert winner Timers: Uptime/Expires (*, 224.0.1.3), 0DT00H02M03S/0DT00H04M09S, RP is 2.2.2.2, Flags: S...(1) Incoming interface: loopback2, RPF neighbor: NULL...(2) Outgoing interface list:...(3) vlan121, Forwarding 0DT00H02M03S/0DT00H04M09S vlan125, Forwarding 0DT00H00M20S/0DT00H03M09S (10.10.1.52, 224.0.1.3), 0DT00H10M18S/0DT00H02M11S, Flags: ST Incoming interface: vlan1, RPF neighbor: 10.3.4.5 Outgoing interface list: vlan121, Forwarding 0DT00H02M03S/0DT00H04M09S vlan125, Forwarding 0DT00H00M20S/null (20.1.1.1, 228.0.0.20), 0DT00H01M55S/0DT00H01M34S, Flags: ST Incoming interface: vlan10, RPF neighbor: NULL Outgoing interface list: NULL Total Entries: 3
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | (S,G)エントリーまたは(*,G)エントリーの情報を表示します。 |
(2) | マルチキャストパケットの入力インターフェースIDを表示します。 |
(3) | マルチキャストパケットの出力インターフェースIDのリストを表示します。 |
IPv4 - マルチキャスト転送キャッシュデータベースの内容の表示
show ip mroute forwarding-cacheコマンドでマルチキャスト転送キャッシュデータベースの設定内容を確認できます。
NP7000、NP5000、およびNP3000では、IPv4マルチキャストをハードウェア転送するためのフォワーディングキャッシュの最大数は2,048です。なお、フォワーディングキャッシュはIPv6マルチキャストと共有します。
NP4000では、IPv4マルチキャストをハードウェア転送するためのフォワーディングキャッシュの最大数は256です。なお、フォワーディングキャッシュはIPv6マルチキャストと共有します。
NP2100、NP2000、およびNP2500では、IPv4マルチキャストをハードウェア転送するためのフォワーディングキャッシュの最大数は1,024です。なお、フォワーディングキャッシュはIPv6マルチキャストと共有します。
表示例を以下に示します。
# show ip mroute forwarding-cache (10.1.1.1, 239.0.0.0) VLAN0060...(1) Outgoing interface list: 1/0/1, port-channel2...(2) (10.1.1.1, 239.0.0.1) VLAN0060 Outgoing interface list: 1/0/1-1/0/2 Total Entries: 2
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | マルチキャストエントリーを表示します。 |
(2) | 送信先のインターフェースIDを表示します。 |
IPv4 - 特定のユニキャストホストアドレスのRPF情報の表示
show ip rpfコマンドで特定のユニキャストホストアドレスのRPF情報を確認できます。
IPアドレスが20.1.1.3のユニキャストホストのRPF情報の表示例を以下に示します。
# show ip rpf 20.1.1.3 RPF information for 20.1.1.3...(1) RPF interface: vlan11...(2) RPF neighbor: 2.1.5.1...(3) RPF type: unicast...(4) Metric: 10...(5)
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | ユニキャストホストのIPアドレスを表示します。 |
(2) | インターフェース名を表示します。 |
(3) | 送信元への上位ルーターのIPアドレスを表示します。ネイバーが存在しない場合は表示されません。 |
(4) |
RPF情報の種類を表示します。 unicast:ユニキャストルーティングテーブルから取得したRPF情報static:スタティックマルチキャストルートから取得したRPF情報 |
(5) | ユニキャストルーティングメトリックが表示されます。メトリックが存在しない場合は表示されません。 |
IPv4 - 送受信されたマルチキャストパケット統計情報の表示
show ip multicast-statisticsコマンドで送受信されたマルチキャストパケット統計情報を確認できます。
表示例を以下に示します。
# show ip multicast-statistics IGMP Packets Counter...(1) Received Sent IGMP Query v1/v2/v3 0/0/0 0/0/0 IGMP Report v1/v2/v3 0/0/0 0/0/0 IGMP Leave 0 0 Unknown IGMP 0 0 PIM Packets Counter...(2) Received Sent PIM Hello 0 0 PIM Register 0 0 PIM Register-Stop 0 0 PIM Join/Prune 0 0 PIM Bootstrap 0 0 PIM Assert 0 0 PIM Graft 0 0 PIM Graft-Ack 0 0 PIM C-RP-Adv 0 0 PIM State Refresh 0 0 Unknown PIM 0 0
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | IGMPパケットの統計情報を表示します。 |
(2) | PIMパケットの統計情報を表示します。 |
IPv4 - PIMグローバル情報の表示
show ip pimコマンドでPIMグローバル情報を確認できます。
表示例を以下に示します。
# show ip pim PIM Configurations: Register Checksum Wholepkt : (Not configured)...(1) Register Probe Time : 5 seconds...(2) Register Suppression Time : 60 seconds...(3) Register Keepalive Time on RP : 185 seconds...(4) SPT Threshold : Infinity...(5) RP Address...(6) 90.1.1.1, group-list: static-rp RP Candidate...(7) priority: 192, interval: 60 seconds, wildcard-prefix-cnt: 0 vlan100, group-list: rp-cand BSR Candidate...(8) vlan100, hash-mask-length: 30, priority: 1, interval: 60 seconds SSM Group : Movies...(9)
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | パケット全体に対するRegisterメッセージの、チェックサム値の計算の有効/無効を表示します。 |
(2) | Register-probeの時間を表示します。 |
(3) | Register-suppressionの時間を表示します。 |
(4) | Registerメッセージ受信時のRPでの(S, G)キープアライブ時間を表示します。 |
(5) |
ツリーの種類を表示します。 0:送信元ツリーinfinity:共有ツリー |
(6) | RPの情報を表示します。 |
(7) | RP候補の情報を表示します。 |
(8) | BSR候補の情報を表示します。 |
(9) | SSMマルチキャストグループアドレスの範囲を表示します。 |
IPv4 - BSRの情報の表示
show ip pim bsr-routerコマンドでBSRの情報を確認できます。
表示例を以下に示します。
# show ip pim bsr-router PIMv2 Bootstrap information This system is the Bootstrap Router (BSR) BSR address: 90.1.1.3...(1) (2) (3) BSR Priority: 3, Hash mask length: 30 Next bootstrap message in 0DT00H00M52S...(4) Candidate RP: 90.1.1.3(vlan100), Group ACL: crp-list...(5) Next Cand_RP_advertisement in 0DT00H00M57S...(6)
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | BSRのIPアドレスを表示します。 |
(2) | BSRの優先度を表示します。 |
(3) | ハッシュマスク長を表示します。 |
(4) | 次のブートストラップメッセージが送信されるまでの時間を表示します。 |
(5) | RP候補のIPアドレスとインターフェース名、およびグループアクセスリスト名を表示します。 |
(6) | 次のCandidate-RP-Advertisementメッセージが送信されるまでの時間を表示します。 |
IPv4 - インターフェースのPIMの情報の表示
show ip pim interfaceコマンドでインターフェースのPIMの情報を確認できます。
表示例を以下に示します。
# show ip pim interface p: passive, Nbr Cnt: Neighbor Count (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) Address Interface Mode Nbr DR DR Generation Cnt Priority ID --------------- ------------ -------- --- ---------- --------------- ---------- 90.1.1.1 vlan100 SM(p) 0 1 90.1.1.1 5548 30.1.1.1 vlan200 SM 1 0 30.1.1.2 2164 12.1.1.1 vlan300 SM 1 0 12.1.1.2 7470 Total Entries: 3
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | インターフェースのIPアドレスを表示します。 |
(2) | インターフェース名を表示します。 |
(3) | マルチキャストモードを表示します。 |
(4) | ネイバールーターのカウントを表示します。 |
(5) | DRの優先度を表示します。 |
(6) | DRのIPアドレスを表示します。 |
(7) | PIM Helloメッセージ送信時に付加するGeneration IDを表示します。 |
IPv4 - PIMネイバー情報の表示
show ip pim neighborコマンドでPIMネイバー情報を確認できます。
表示例を以下に示します。
# show ip pim neighbor Mode: DR - Designated Router, N - Default DR Priority, G - Generation ID (1) (2) (3) (4) (5) Neighbor Interface Uptime/Expires Ver DR Pri/Mode --------------- ------------ ------------------------- --- ----------- 10.10.0.9 vlan1 0DT00H35M03S/0DT00H01M41S v2 1 /G 10.10.0.136 vlan1 0DT00H34M32S/0DT00H01M43S v2 1 /G 10.10.0.172 vlan1 0DT00H34M53S/0DT00H01M23S v2 1 /DRG Total Entries: 3
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | PIMネイバーのIPアドレスを表示します。 |
(2) | PIMネイバーのインターフェース名を表示します。 |
(3) | ネイバーを認識していた期間とネイバーの情報が有効期限切れになるまでの時間を表示します。Uptime:装置がネイバーを認識していた期間(日、時、分、秒)Expires:ネイバーの情報が有効期限切れになるまでの時間(日、時、分、秒) |
(4) | PIMのバージョンを表示します。 |
(5) | DRの優先度とモードを表示します。 |
IPv4 - RPへのマッピングとRPセットの表示
show ip pim rp mappingコマンドで、RPへのマッピング、およびRPセットを確認できます。
表示例を以下に示します。
# show ip pim rp mapping Group(s): 224.0.0.0/4...(1) RP: 90.1.1.3...(2) (3) (4) (5) Info source: 90.1.1.3, via bootstrap, priority 0 (6) (7) Uptime: 0DT00H20M32S, expires: 0DT00H01M58S Group(s): 225.0.0.0/8 RP: 1.1.1.10 Info source: static
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | グループアドレスを表示します。 |
(2) | RPのIPアドレスを表示します。 |
(3) | RPの情報を学習したシステムを表示します。 |
(4) | RPマッピング情報をBSRから学習した場合に表示されます。 |
(5) | RP優先度を表示します。 |
(6) | 装置がRPを認識していた期間(日、時、分、秒)を表示します。 |
(7) | RPの情報が有効期限切れになる期間(日、時、分、秒)を表示します。 |
IPv4 - グループのために選択されたRPの表示
show ip pim rp-hashコマンドで、グループのために選択されたRPを確認できます。
グループアドレスが238.10.10.10の場合の表示例を以下に示します。
# show ip pim rp-hash 238.10.10.10 RP: 10.20.30.1...(1) (2) (3) Info source: 10.20.30.1, via bootstrap (4) (5) Uptime: 0DT01H42M15S, expires: 0DT00H02M16S
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | RPのIPアドレスを表示します。 |
(2) | RPの情報を学習したシステムを表示します。 |
(3) | RPマッピング情報をBSRから学習した場合に表示されます。 |
(4) | 装置がRPを認識していた期間(日、時、分、秒)を表示します。 |
(5) | RPの情報が有効期限切れになる期間(日、時、分、秒)を表示します。 |
インターフェースのIGMPグループ情報の表示
show ip igmp groupsコマンドで、インターフェースのIGMPグループ情報を確認できます。
VLAN 1000の場合の表示例を以下に示します。
# show ip igmp groups interface vlan1000 (1) (2) (3) (4) (5) Interface Group Address Uptime Expire Last Reporter ------------ --------------- ------------ ------------ -------------- vlan1000 224.0.1.149 0DT00H00M03S 0DT00H04M17S 10.10.0.91 Total Entries: 1
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | インターフェース名を表示します。 |
(2) | グループアドレスを表示します。 |
(3) | エントリー作成後の経過時間(日、時、分、秒)を表示します。 |
(4) | エントリーが更新されなかった場合、エントリーが削除されるまでの期間(日、時、分、秒)を表示します。 |
(5) | マルチキャストグループのメンバーであることを報告する最後のホストのIPアドレスを表示します。 |
インターフェースのIGMP設定情報の表示
show ip igmp interfaceコマンドで、インターフェースのIGMP設定情報を確認できます。
VLAN 1000の場合の表示例を以下に示します。
# show ip igmp interface vlan1000 VLAN 1000 Version : 3...(1) IP Address/Netmask : 10.50.95.90/8...(2) IGMP State : Enabled...(3) Querier : 10.50.95.90...(4) Query Interval : 125 seconds...(5) Query Maximum Response Time : 10 seconds...(6) Robustness Variable : 3...(7) Last Member Query Interval : 2 seconds...(8) Subscriber Source IP Check : Enabled...(9) Total Entries: 1
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | インターフェースで実行中のIGMPバージョンを表示します。 |
(2) | インターフェースのIPアドレスを表示します。 |
(3) | IGMPの有効/無効を表示します。 |
(4) | インターフェースLANでのクエリアIPアドレスを表示します。 |
(5) | IGMP一般クエリーメッセージを送信する間隔を表示します。 |
(6) | IGMPクエリーで通知する最大応答時間(Max Response Time)を表示します。 |
(7) | IGMPで使用されるロバストネス変数の値を表示します。 |
(8) | 最終メンバークエリー時間を表示します。 |
(9) |
サブスクライバーからの受信IGMPパケットで送信元IPチェックを無視するかどうかを表示します。 Enabled:送信元IPチェックを無視しない Disabled:送信元IPチェックを無視する |
SSMマッピング設定の表示
show ip igmp ssm-mappingコマンドで、SSMマッピング設定を確認できます。
表示例を以下に示します。
# show ip igmp ssm-mapping
SSM Mapping : Enabled...(1)
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | SSMマッピングの有効/無効を表示します。 |
IPv6 - インターフェースのマルチキャスト情報の表示
show ipv6 multicastコマンドでインターフェースのマルチキャスト情報を確認できます。
表示例を以下に示します。
# show ipv6 multicast interface (1) (2) Interface Owner Module ------------ --------------- vlan100 PIM-SM vlan200 PIM-SM Total Entries: 2
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | インターフェース名を表示します。 |
(2) |
インターフェースでのモジュールの有効/無効を表示します。 PIM-SM:PIMスパースモードが有効N/A:PIMスパースモードが無効 |
IPv6 - マルチキャストルーティングテーブルの内容の表示
show ipv6 mrouteコマンドでマルチキャストルーティングテーブルの設定内容を確認できます。
表示例を以下に示します。
# show ipv6 mroute IPv6 Multicast Routing Table: 2 entries...(1) Flags: S - Sparse, s - SSM Group Timers: Uptime/Expires (2) (3) (4) (2000::2001:101, ff06::20), 0DT00H00M03S/0DT00H03M28S, Flags: S Incoming interface: vlan10...(5) RPF nbr: fe80::240:66ff:fea8:c9ee...(6) Outgoing interface list:...(7) vlan20 (2000::1010:134, ff07::1), 0DT00H00M31S/0DT00H03M00S, Flags: S Incoming interface: vlan1 RPF nbr: fe80::240:66ff:feab:7c36 Outgoing interface list: vlan2 vlan3
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | IPv6マルチキャストルーティングテーブルのエントリー数を表示します。 |
(2) | マルチキャストルーティングテーブルにエントリーされているインターフェースのIPv6アドレスを表示します。 |
(3) | インターフェースごとのエントリーがIPv6マルチキャストルーティングテーブル内に存在している期間(日、時、分、秒単位)、およびIPv6マルチキャストルーティングテーブルから削除されるまでの期間(日、時、分、秒単位)を表示します。 |
(4) |
PIMのモードを表示します。 S:スパースモード s:SSMモード |
(5) | 送信元から送られるマルチキャストパケットの受信が想定されるインターフェースIDを表示します。 |
(6) | RPまたは上位ルーターのIPv6アドレスを表示します。 |
(7) | パケットの転送に使用されるインターフェースIDを表示します。 |
IPv6 - スタティックに設定したマルチキャストルートの内容の表示
show ipv6 mroute staticコマンドでスタティックに設定したIPv6マルチキャストルートの内容を確認できます。
表示例を以下に示します。
# show ipv6 mroute static Mroute : 2000::/64...(1) RPF nbr: 2000::1001:0101...(2) Mroute : 2001::/64 (3) RPF nbr: FE80::200:FF:FE26:666C, interface: vlan 10 Mroute : 2002::/64 Interface: null Total Entries: 3
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | スタティックに設定したIPv6マルチキャストルートを表示します。 |
(2) | RPまたは送信元への上位ルーターのIPv6アドレスを表示します。 |
(3) | リモートネットワークへのRPFネイバーのインターフェースIDを表示します。 |
IPv6 - マルチキャスト転送キャッシュデータベースの内容の表示
show ipv6 mroute forwarding-cacheコマンドでマルチキャスト転送キャッシュデータベースの設定内容を確認できます。
NP7000、NP5000、およびNP3000では、IPv6マルチキャストをハードウェア転送するためのフォワーディングキャッシュの最大数は1,024です。なお、フォワーディングキャッシュはIPv4マルチキャストと共有します。
NP4000では、IPv6マルチキャストをハードウェア転送するためのフォワーディングキャッシュの最大数は128です。なお、フォワーディングキャッシュはIPv4マルチキャストと共有します。
NP2100、NP2000、およびNP2500では、IPv6マルチキャストをハードウェア転送するためのフォワーディングキャッシュの最大数は1,024です。なお、フォワーディングキャッシュはIPv4マルチキャストと共有します。
表示例を以下に示します。
# show ipv6 mroute forwarding-cache (2000:60:1:1::10, ff0e::1:1:1) VLAN0060...(1) Outgoing interface list: 1/0/1, port-channel2...(2) (2000:60:1:1::10, ff0e::1:1:2) VLAN0060 Outgoing interface list: 1/0/1-1/0/2 Total Entries: 2
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | マルチキャストエントリーを表示します。 |
(2) | 送信先のインターフェースIDを表示します。 |
IPv6 - 特定のユニキャストホストアドレスのRPF情報の表示
show ipv6 rpfコマンドで特定のユニキャストホストアドレスのRPF情報を確認できます。
IPv6アドレスが2001::1:1:3のユニキャストホストのRPF情報の表示例を以下に示します。
# show ipv6 rpf 2001::1:1:3 RPF information for 2001::1:1:3...(1) RPF interface: vlan11...(2) RPF neighbor: fe80::40:1:3...(3) RPF route/mask: 2001::/64...(4) RPF type: unicast...(5) Metric: 2...(6)
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | ユニキャストホストのIPv6アドレスを表示します。 |
(2) | インターフェース名を表示します。 |
(3) | 送信元への上位ルーターのIPv6アドレスを表示します。ネイバーが存在しない場合は表示されません。 |
(4) | ユニキャストルーティング情報を表示します。 |
(5) |
RPF情報の種類を表示します。 unicast:ユニキャストルーティングテーブルから取得したRPF情報の場合に表示 Metric:ユニキャストルーティングメトリックの場合に表示 |
(6) | ユニキャストルーティングメトリックを表示します。メトリックが存在しない場合は表示されません。 |
IPv6 - PIMグローバル情報の表示
show ipv6 pim sparse-modeコマンドでPIMグローバル情報を確認できます。
表示例を以下に示します。
# show ipv6 pim sparse-mode Register checksum wholepkt: Disabled...(1) Register probe time : 5 seconds...(2) Register suppression time : 60 seconds...(3) SPT Threshold : Infinity...(4) (S,G) keepalive time : 210 seconds...(5) Embedded RP support : Enabled...(6) RP Address...(7) 3ffe:6000:3000::123, group-list:G1 RP Candidate...(8) vlan100, group-list: rp-cand, interval: 60, priority: 192 BSR Candidate...(9) vlan100, hash-mask-length: 30, priority: 1 SSM Group...(10)
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | パケット全体に対するRegisterメッセージの、チェックサム値の計算の有効/無効を表示します。 |
(2) | Register-probeの時間を表示します。 |
(3) | Register-suppressionの時間を表示します。 |
(4) |
ツリーの種類を表示します。 0:送信元ツリー infinity:共有ツリー |
(5) | Registerメッセージ受信時のRPでの(S, G)キープアライブ時間を表示します。 |
(6) | RPサポートの有効/無効を表示します。 |
(7) | RPの情報を表示します。 |
(8) | RP候補の情報を表示します。 |
(9) | BSR候補の情報を表示します。 |
(10) | SSMマルチキャストグループアドレスの範囲を表示します。 |
IPv6 - BSRの情報の表示
show ipv6 pim bsrコマンドでBSRの情報を確認できます。
BSR選択情報を確認する場合の表示例を以下に示します。
# show ipv6 pim bsr election PIMv2 BSR Information BSR Election Information This system is the Bootstrap Router (BSR) BSR Address: 3ffe:6000:3000::123...(1) (2) (3) (4) Uptime: 0DT00H37M39S, BSR Priority: 0, Hash mask length: 126 BS Timer: 0DT00H00M29S...(5)
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | BSRのIPv6アドレスを表示します。 |
(2) | 装置がBSRを認識していた期間(日、時、分、秒)を表示します。 |
(3) | BSRの優先度を表示します。 |
(4) | ハッシュマスク長を表示します。 |
(5) | BSRのエージング時間を表示します。 |
BSRでさまざまなRP候補から学習された情報を確認する場合の表示例を以下に示します。
# show ipv6 pim bsr rp-cache PIMv2 BSR C-RP Cache BSR Candidate RP Cache Group(s) ff00::/8...(1) RP 3ffe:1000:10:5::153...(2) Priority 192...(3) (4) (5) Uptime: 0DT00H08M36S, expires: 0DT00H01M21S RP 3ffe:2000:10:5::100 Priority 192 Uptime: 0DT00H08M36S, expires: 0DT00H01M21S
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | IPv6マルチキャストグループを表示します。 |
(2) | RPのIPv6アドレスを表示します。 |
(3) | RPの優先度を表示します。 |
(4) | RP候補のキャッシュが登録されてからの経過時間を表示します。 |
(5) | RP候補のキャッシュ情報が削除されるまでの時間を表示します。 |
ルーターに構成されたRP候補の情報を確認する場合の表示例を以下に示します。
# show ipv6 pim bsr candidate-rp PIMv2 C-RP information Candidate RP: 3ffe:1000:10:5::100(vlan10)...(1) (2) (3) Priority 192, Holdtime 150 Advertisement interval 60 seconds...(4) Next advertisement in 0DT00H00M54S...(5)
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | RP候補のIPv6アドレスを表示します。 |
(2) | RP候補の優先度を表示します。 |
(3) | RP候補の情報の保持時間を表示します。 |
(4) | アドバタイズメントの送信間隔×3.5の値を表示します。 |
(5) | 次のCandidate-RP-Advertisementメッセージが送信されるまでの時間を表示します。 |
IPv6 - RPへのマッピングとRPセットの表示
show ipv6 pim group-mapコマンドでグループとRPのマッピング情報を確認できます。
グループff04::10のRPマッピングの表示例を以下に示します。
# show ipv6 pim group-map ff04::10/128 ff04::10/128 RP: 3ffe:10:10:5::153...(1) (2) (3) Info source: 3ffe:10:10:5::153, via bootstrap
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | RPのIPv6アドレスを表示します。 |
(2) | RPの情報を学習したシステムを表示します。 |
(3) | RPマッピング情報をBSRから学習した場合に表示されます。 |
IPv6 - インターフェースのPIMの情報の表示
show ipv6 pim interfaceコマンドでインターフェースのPIMの情報を確認できます。
表示例を以下に示します。
# show ipv6 pim interface sparse-mode PIM6-SM Interface Table (1) (2) (3) (4) (5) (6) (7) Interface Mode Nbr DR Hello J/P BSR Count Priority Interval Interval Border ------------ ------ ----- ---------- -------- -------- -------- vlan1 Sparse 1 1 30 60 enabled Address : fe80::240:66ff:feab:7c36...(8) Global Address: 3ffe:192:168:1::53...(9) DR : fe80::240:66ff:feab:7913...(10) vlan2 Sparse 2 1 30 60 disabled Address : fe80::240:66ff:feab:7c36 Global Address: 3ffe:192:168:10::53 DR : this system Total Entries: 2
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | インターフェースIDを表示します。 |
(2) | インターフェースのPIMモードを表示します。 |
(3) | インターフェースで学習されたPIMネイバーの数を表示します。 |
(4) | インターフェースに設定されているDRの優先度を表示します。 |
(5) | インターフェースに設定されているHello-Interval値を表示します。 |
(6) | インターフェースに設定されているJoin-prune-Interval値を表示します。 |
(7) | BSR境界状態の有効/無効を表示します。 |
(8) | リンクローカルIPv6アドレスを表示します。 |
(9) | グローバルIPv6アドレスを表示します。 |
(10) | DRのIPv6アドレスを表示します。 |
IPv6 - マルチキャストルーティングの表示
show ipv6 pim mroute sparse-modeコマンドでマルチキャストルーティングテーブルの設定を確認できます。
表示例を以下に示します。
# show ipv6 pim mroute sparse-mode PIM-SM Multicast Routing Table: JP State- Join Prune State, ET - Expiry Timer, PPT - Prune Pending Timer, KAT - Keep Alive Timer Flags: S - Sparse, T - SPT-bit set, s - SSM Group (1) (2) (*, ff03::10) Uptime: 0DT00H00M26S, Flags:S (3) (4) (5) RP: 3ffe:6000:1005::36, RPF nbr: ::, RPF interface: - Upstream interface...(6) (7) (8) Join State: Joined, Join Timer: 0 secs Downstream Interface List:...(9) vlan11:...(10) (11) (12) (13) JP State: No Info, ET: off, PPT: off (14) (15) Assert State: No Info, Assert Timer: off (16) (17) (18) Assert Winner: ::, Metric: 0, Pref: 0 vlan101: JP State: Join, ET: 186 secs, PPT: off Assert State: No Info, Assert Timer: off Assert Winner: ::, Metric: 0, Pref: 0 (2ffe:6000:1005::dd, ff03::10) Uptime: 0DT00H00M20S, Flags:ST RPF nbr: fe80::240:66ff:feab:7c36, RPF interface: vlan101 Upstream interface Join State: Joined, Join Timer: 50 secs, KAT: 190 secs Downstream Interface List: NULL (2ffe:6000:1005::dd, ff03::10, rpt) Uptime: 0DT00H00M23S, Flags:S RP: 3ffe:6000:1005::36, RPF nbr: ::, RPF interface: - Upstream interface (19) (20) Prune State: Not pruned, Override Timer: off Downstream Interface List: vlan101: Prune State: Prune, ET: 188 secs, PPT: off Total Entries: 3
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | エントリーが作成された時間を表示します。 |
(2) | エントリーのスパース/SPTビット情報を表示します。 |
(3) | (*, G)mrouteエントリーのRPのIPv6アドレスを表示します。 |
(4) | RPFネイバーのIPv6アドレスを表示します。 |
(5) | 上位ルーターに接続するローカルインターフェース名を表示します。 |
(6) | 上位インターフェースのプロトコルの情報を表示します。 |
(7) | ローカルルーターがグループのRPツリーに参加する必要があるか、またはエントリーによって表されている送信元とグループの最短パスに参加する必要があるかという、上位のJoin状態を表示します。 |
(8) | 次に定期的なJoinメッセージを送信するまでの残り時間を表示します。 |
(9) | 下位インターフェースのプロトコル状態の情報を表示します。 |
(10) | 下位インターフェースのインターフェース名を表示します。 |
(11) | インターフェースで受信した(*, G)または(S, G)Join/Pruneメッセージによって生じた状態を表示します。 |
(12) | インターフェースのJoin状態が有効期限になるまでの残り時間を表示します。 |
(13) | 他のルーターがJoin/Pruneを上書き可能な残り時間を表示します。 |
(14) | インターフェースのAssert状態を表示します。 |
(15) | インターフェースがAssert Winnerの場合は、インターフェースがAssertメッセージを送信するまでの残り時間を表示し、インターフェースがAssert Loserの場合は、インターフェースのAssert状態が有効期限切れになるまでの残り時間を表示します。 |
(16) | Assert StateがLoserの場合はAssert WinnerのIPアドレスを表示し、その他の場合は「::」を表示します。 |
(17) | Assert StateがLoserの場合はAssert WinnerによってアドバタイズされたRP/送信元へのルートメトリックを表示します。 |
(18) | プリファレンス(優先順位)を表示します。Assert StateがLoserの場合は、Assert WinnerによってアドバタイズされたRP/送信元へのルートメトリックプリファレンスを表示します。 |
(19) | プルーニングの状態を表示します。 |
(20) | オーバーライドタイマーの設定を表示します。 |
IPv6 - PIMネイバー情報の表示
show ipv6 pim neighbor sparse-modeコマンドでPIMネイバー情報を確認できます。
表示例を以下に示します。
# show ipv6 pim neighbor sparse-mode Mode: B - Bidir Capable, DR - Designated Router, N - Default DR Priority, G - Supports Generation ID (1) (2) (3) (4) (5) Neighbor-Address Interface Uptime/Expires Ver DR Pri/Mode -------------------------------------------------------------------------- fe80::240:66ff:feab:7913 vlan1 0DT00H19M42S/0DT00H01M34S v2 1 /G fe80::240:66ff:fea8:c9ee vlan2 0DT00H17M24S/0DT00H01M25S v2 1 /DR,G Total Entries: 2
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | PIMネイバーのIPv6アドレス(リンクローカルアドレス)を表示します。 |
(2) | ネイバーのインターフェース名を表示します。 |
(3) | ルーターがネイバーを認識していた期間とネイバーの情報が有効期限切れになるまでの時間を表示します。Uptime:装置がネイバーを認識していた期間(日、時、分、秒)Expires:ネイバーの情報が有効期限切れになるまでの時間(日、時、分、秒) |
(4) | ネイバーに使用されているPIMのバージョンを表示します |
(5) |
DRの優先度とモードを表示します。 DR Pri:Helloメッセージ内でネイバーがDR Priorityオプションをサポートしていない場合、「N」が表示されます。その他の場合は優先度が表示されます。 Mode:ネイバーがDRの場合は「DR」が表示されます。双方向モードのPIMに対応しているネイバーの場合は「B」が表示されます。切り替え後の再収束回数を削減するGeneration IDをサポートしているネイバーの場合は「G」が表示されます。 |
インターフェースのMLDグループ情報の表示
show ipv6 mld groupsコマンドで、インターフェースのMLDグループ情報を確認できます。
VLAN 1の場合の表示例を以下に示します。
# show ipv6 mld groups interface vlan1 (1) (2) (3) (4) Group Address Interface Uptime Expire ------------------------------ ------------ ------------ ------------ ff03::1:ff00:65 vlan1 0DT00H00M43S 0DT00H03M37S ff03::2:ff23:86cc vlan1 0DT00H00M35S 0DT00H03M45S ff03::4:ff00:1 vlan1 0DT00H00M25S Stopped Total Entries: 3
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | IPv6グループアドレスを表示します。 |
(2) | インターフェース名を表示します。 |
(3) | エントリー作成後の経過時間(日、時、分、秒)を表示します。 |
(4) | エントリーが更新されなかった場合、エントリーが削除されるまでの期間(日、時、分、秒)を表示します。 |
インターフェースのMLD情報の表示
show ipv6 mld interfaceコマンドで、インターフェースのMLD情報を確認できます。
VLAN 1000の場合の表示例を以下に示します。
# show ipv6 mld interface vlan1000 VLAN 1000 Version : 2...(1) IPv6 Address/Netmask : fe80::240:66ff:feab:7c36/128...(2) MLD State : Enabled...(3) Querier : fe80::240:66ff:feab:7913...(4) Query Interval : 125 seconds...(5) Query Maximum Response Time : 10 seconds...(6) Robustness Variable : 3...(7) Last Listener Query Count : 2...(8) Last Listener Query Interval : 1 seconds...(9) Total Entries: 1
各項目の説明は、以下のとおりです。
項番 | 説明 |
---|---|
(1) | インターフェースで実行中のMLDバージョンを表示します。 |
(2) | インターフェースのIPv6アドレスを表示します。 |
(3) | MLDの有効/無効を表示します。 |
(4) | インターフェースLANでのクエリアIPv6アドレスを表示します。 |
(5) | MLDマルチキャストリスナークエリーメッセージを送信する間隔を表示します。 |
(6) | MLDクエリーで通知される最大応答時間を表示します。 |
(7) | MLDで使用されるロバストネス変数の値を表示します。 |
(8) | 最後のリスナークエリー数を表示します。 |
(9) | インターフェースでMLDの最後のリスナークエリー間隔を表示します。 |