第2編
管理運用

DHCPv6サーバーの機能説明

DHCPv6サーバーは、クライアントに割り当てるIPv6アドレスなどの情報を自動的に発行する機能です。IPv6アドレスのリースだけでなく、DHCPv6-PDによるプレフィックス委譲も可能です。DHCPv6サーバーを使用するには、必要な情報を設定してからipv6 dhcp serverコマンドおよびservice ipv6 dhcpコマンドで有効にします。

注 意

DHCPv6サーバーが有効な状態では、設定の変更内容が反映されません。変更内容を反映するには、no service ipv6 dhcpコマンドを使用してDHCPサーバーを一度無効にした後、再度DHCPv6サーバーを有効にしてください。

補 足

1つのVLANインターフェースで有効にできるDHCPv6プレフィックスプールは1個です。

DHCPv6サーバーの概要

DHCPv6プレフィックスプール

クライアントに割り当てるDHCPv6アドレスなどの情報は、DHCPv6プレフィックスプールを作成してその中で設定します。プレフィックスごとに1つのDHCPv6プレフィックスプールを作成し、DHCPv6プレフィックスプールごとにDHCPv6クライアントに提供する情報を設定できます。DHCPv6プレフィックスプールは、ipv6 dhcp poolコマンドで作成します。

補 足

DHCPv6プレフィックスプールは、IPv6アドレスを割り当てるためのDHCPv6プレフィックスプールと、プレフィックス委譲のためのDHCPv6プレフィックスプールを、装置全体で合わせて最大16個まで設定できます。

DHCPv6プレフィックスプールごとに設定できる情報は以下のとおりです。()内は使用するコマンドです。

  • プレフィックスと有効期間、推奨期間(address prefix
  • 手動バインディングエントリー(address-assignment
  • ドメイン名(domain-name
  • DNSサーバー(dns-server
DHCPv6手動バインディングエントリー

DHCPv6手動バインディングエントリーは、特定のDUID(DHCP Unique Identifier)からの要求に対して、リースするIPv6アドレスを固定できます。DHCPv6手動バインディングエントリーを設定するには、DHCPv6プレフィックスプールでaddress-assignmentコマンドを使用します。

補 足

手動割り当てのエントリーは、DHCPv6手動バインディングエントリーと手動プレフィックス委譲エントリーを、装置全体で合わせて最大64個まで設定できます。

リース除外範囲の指定(ipv6 dhcp excluded-address)

ipv6 dhcp excluded-addressコマンドを使用すると、リースするIPv6アドレスから除外する範囲を設定できます。

補 足

リース除外範囲の設定は、1つのDHCPv6プレフィックスプールにつき最大4個設定でき、装置全体で最大64個まで設定できます。

補 足

自装置に設定したIPv6アドレス、またはDHCPv6手動バインディングエントリーとして設定済みのIPv6アドレスは、リース対象から自動的に除外されます。

DHCPv6-PDによるプレフィックス委譲

DHCPv6サーバーでは、単一のIPv6アドレスのリースだけでなく、プレフィックスを委譲することもできます。プレフィックスを委譲するには、まずipv6 local poolコマンドでローカルIPv6プレフィックスプールを作成し、委譲するプレフィックス情報を設定します。次に、DHCPv6プレフィックスプールでprefix-delegation poolコマンドを使用して、プレフィックス委譲に使用するローカルIPv6プレフィックスプールを設定します。

補 足

DHCPv6プレフィックスプールは、IPv6アドレスを割り当てるためのDHCPv6プレフィックスプールと、プレフィックス委譲のためのDHCPv6プレフィックスプールを、装置全体であわせて最大16個まで設定できます。

補 足

ローカルIPv6プレフィックスプールは最大16個設定できます。また、1つのDHCPv6プレフィックスプールあたり、1個のローカルIPv6プレフィックスプールを設定できます。

手動プレフィックス委譲エントリー

手動プレフィックス委譲エントリーは、特定のDUID(DHCP Unique Identifier)からの要求に対して、リースするプレフィックスを固定できます。手動プレフィックス委譲エントリーを設定するには、DHCPv6プレフィックスプールでprefix-delegationコマンドを使用します。

補 足

手動割り当てのエントリーは、DHCPv6手動バインディングエントリーと手動プレフィックス委譲エントリーを、装置全体で合わせて最大64個まで設定できます。

DHCPv6バインディングエントリーの手動削除

DHCPv6サーバーからリースされたIPv6アドレスまたはプレフィックスは、DHCPv6サーバーのバインディングエントリーとして登録されます。登録されているバインディングエントリーを削除するには、clear ipv6 dhcp bindingコマンドを使用します。

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