第4編
レイヤー2

VLANトンネル/VLAN変換の構成例と設定例

VLANトンネル/VLAN変換を利用する場合の構成例と設定例を示します。

シンプルなVLANトンネルの構成例と設定例

シンプルなVLANトンネルの構成例と設定例を示します。この設定例では、ポート1/0/1、ポート1/0/11、ポート1/0/31をトンネルポートに設定し、それぞれアクセスVLAN 101、102、103を登録しています。また、ポート1/0/69をトランクポートに設定し、VLAN 101、102、103を登録しています。ポート1/0/69のサービスVLANのTPIDは0x9100に設定しています。ここでは、sw1の設定例のみ示します。

シンプルなVLANトンネルの構成例

  • VLAN 101からVLAN 103を作成します。
    sw1# configure terminal
    sw1(config)# vlan 101-103
    sw1(config-vlan)# exit
    sw1(config)#
  • ポート1/0/69をトランクポートとして設定し、トランクポートに[VLAN 101からVLAN 103]を割り当てます。また、サービスVLANタグのTPIDを[0x9100]に設定します。
    sw1(config)# interface port 1/0/69
    sw1(config-if-port)# switchport mode trunk
    sw1(config-if-port)# switchport trunk allowed vlan 101-103
    sw1(config-if-port)# 
    sw1(config-if-port)# dot1q tunneling ethertype 0x9100
    sw1(config-if-port)# exit
    sw1(config)#
  • ポート1/0/1をトンネルポートとして設定し、トンネルポートに[VLAN 101]を割り当てます。
    sw1(config)# interface port 1/0/1
    sw1(config-if-port)# switchport mode dot1q-tunnel
    sw1(config-if-port)# switchport access vlan 101
    sw1(config-if-port)# exit
    sw1(config)#
  • ポート1/0/11をトンネルポートとして設定し、トンネルポートに[VLAN 102]を割り当てます。
    sw1(config)# interface port 1/0/11
    sw1(config-if-port)# switchport mode dot1q-tunnel
    sw1(config-if-port)# switchport access vlan 102
    sw1(config-if-port)# exit
    sw1(config)#
  • ポート1/0/31をトンネルポートとして設定し、トンネルポートに[VLAN 103]を割り当てます。
    sw1(config)# interface port 1/0/31
    sw1(config-if-port)# switchport mode dot1q-tunnel
    sw1(config-if-port)# switchport access vlan 103
    sw1(config-if-port)# end
    sw1#

サービスVLANマッピングエントリーを使用する場合

サービスVLANマッピングエントリーを使用して、受信フレームのカスタマーVLANから受信するVLANを決定する方法の構成例と設定例を示します。この設定例では、ポート1/0/1をトンネルポートに設定し、VLAN 10、20をタグなしVLANとして、VLAN 30をアクセスVLANとして登録しています。また、以下のサービスVLANマッピングエントリーを設定しています。

  • 受信フレームのカスタマーVLANが2の場合、VLAN 10で受信
  • 受信フレームのカスタマーVLANが3の場合、VLAN 20で受信

ポート1/0/2はトランクポートに設定し、VLAN 10、20、30を登録しています。

サービスVLANマッピングエントリーを使用する場合の構成例

  • VLAN 10、20、30を作成します。
    sw1# configure terminal
    sw1(config)# vlan 10,20,30
    sw1(config-vlan)# exit
    sw1(config)#
  • ポート1/0/2をトランクポートとして設定し、トランクポートに[VLAN 10、20、30]を割り当てます。
    sw1(config)# interface port 1/0/2
    sw1(config-if-port)# switchport mode trunk
    sw1(config-if-port)# switchport trunk allowed vlan 10,20,30
    sw1(config-if-port)# exit
    sw1(config)#
  • ポート1/0/1をトンネルポートとして設定し、タグなしVLANとして[VLAN 10、20]を割り当てます。また、アクセスVLANとして[VLAN 30]を割り当てます。
    sw1(config)# interface port 1/0/1
    sw1(config-if-port)# switchport mode dot1q-tunnel
    sw1(config-if-port)# switchport hybrid allowed vlan untagged 10,20
    sw1(config-if-port)# switchport access vlan 30
    sw1(config-if-port)# exit
    sw1(config)#
  • ポート1/0/1で以下のサービスVLANマッピングエントリーを設定します。

    受信フレームのカスタマーVLANが2の場合、VLAN 10で受信

    受信フレームのカスタマーVLANが3の場合、VLAN 20で受信

    sw1(config)# interface port 1/0/1
    sw1(config-if-port)# switchport vlan mapping original-vlan 2 dot1q-tunnel 10
    sw1(config-if-port)# switchport vlan mapping original-vlan 3 dot1q-tunnel 20
    sw1(config-if-port)# end
    sw1#

VLANマッピングプロファイルを使用する場合

VLANマッピングプロファイルを使用して、受信フレームの任意の情報から受信するVLANを決定する方法の構成例と設定例を示します。この設定例では、ポート1/0/3をトンネルポートに設定し、VLAN 10、20をタグなしVLANとして、VLAN 30をアクセスVLANとして登録しています。また、VLANマッピングプロファイル 1をプロファイルタイプipで作成し、以下のVLANマッピングルールを設定しています。

  • ルール10、受信パケットの送信元IPアドレスが10.1.1.100/32の場合、VLAN 10で受信
  • ルール20、受信パケットの送信元IPアドレスが10.1.1.200/32の場合、VLAN 20で受信

ポート1/0/4はトランクポートに設定し、VLAN 10、20、30を登録しています。

VLANマッピングプロファイルを使用する場合の構成例

  • VLAN 10、20、30を作成します。
    sw1# configure terminal
    sw1(config)# vlan 10,20,30
    sw1(config-vlan)# exit
    sw1(config)#
  • ポート1/0/4をトランクポートとして設定し、トランクポートに[VLAN 10、20、30]を割り当てます。
    sw1(config)# interface port 1/0/4
    sw1(config-if-port)# switchport mode trunk
    sw1(config-if-port)# switchport trunk allowed vlan 10,20,30
    sw1(config-if-port)# exit
    sw1(config)#
  • ポート1/0/3をトンネルポートとして設定し、タグなしVLANとして[VLAN 10、20]を割り当てます。また、アクセスVLANとして[VLAN 30]を割り当てます。
    sw1(config)# interface port 1/0/3
    sw1(config-if-port)# switchport mode dot1q-tunnel
    sw1(config-if-port)# switchport hybrid allowed vlan untagged 10,20
    sw1(config-if-port)# switchport access vlan 30
    sw1(config-if-port)# exit
    sw1(config)#
  • VLANマッピングプロファイル 1をプロファイルタイプipで作成します。
    sw1(config)# vlan mapping profile 1 type ip
    sw1(config-vlan-map)#
  • VLANマッピングプロファイル 1で、以下のVLANマッピングルールを設定します。

    ルール10、受信パケットの送信元IPアドレスが10.1.1.100/32の場合、VLAN 10で受信

    ルール20、受信パケットの送信元IPアドレスが10.1.1.200/32の場合、VLAN 20で受信

    sw1(config-vlan-map)# rule 10 match src-ip 10.1.1.100/32 dot1q-tunnel outer-vid 10
    sw1(config-vlan-map)# rule 20 match src-ip 10.1.1.200/32 dot1q-tunnel outer-vid 20
    sw1(config-vlan-map)# exit
    sw1(config)#
  • ポート1/0/3にVLANマッピングプロファイル 1を適用します。
    sw1(config)# interface port 1/0/3
    sw1(config-if-port)# switchport vlan mapping profile 1
    sw1(config-if-port)# end
    sw1#

VLAN変換の構成例と設定例

サービスVLANタグのVLAN変換を使用して、双方向のVLAN変換を実施する構成例と設定例を示します。この設定例では、ポート1/0/5と1/0/6をトランクポートに設定し、VLAN 10、20を登録しています。また、ポート1/0/5で以下のVLAN変換エントリーを設定しています。

  • 装置外のサービスVLAN 1001と、装置内のサービスVLAN 10を双方向にVLAN変換
  • 装置外のサービスVLAN 1002と、装置内のサービスVLAN 20を双方向にVLAN変換

VLAN変換の構成例

  • VLAN 10、20を作成します。
    sw1# configure terminal
    sw1(config)# vlan 10,20
    sw1(config-vlan)# exit
    sw1(config)#
  • ポート1/0/5と1/0/6をトランクポートとして設定し、トランクポートに[VLAN 10、20]を割り当てます。
    sw1(config)# interface range port 1/0/5-6
    sw1(config-if-port-range)# switchport mode trunk
    sw1(config-if-port-range)# switchport trunk allowed vlan 10,20
    sw1(config-if-port-range)# exit
    sw1(config)#
  • ポート1/0/6で以下のVLAN変換エントリーを設定します。

    装置外のサービスVLAN 1001と、装置内のサービスVLAN 10を双方向にVLAN変換

    装置外のサービスVLAN 1002と、装置内のサービスVLAN 20を双方向にVLAN変換

    sw1(config)# interface port 1/0/6
    sw1(config-if-port)# switchport vlan mapping original-vlan 1001 resultant-vlan 10
    sw1(config-if-port)# switchport vlan mapping original-vlan 1002 resultant-vlan 20
    sw1(config-if-port)# end
    sw1#

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